第9話

『タイガとアニメとOFFレンと』

(挿絵:ブラック隊員)

ここは大阪。その日大阪は非常事態に陥っていた

「大丈夫か!?グリーン」
「エネルギーが25%に減少……このままじゃ私達は……」
「くそぅ……俺達にはどうする事も出来ないのか……」
「ぐぁぁぁっ!」
「ブルー!どうした!」
「何だ?どうなったんだ?ブルーは!」
「つ、通信が途絶えた……」
「そ、そんな……敵が大阪を取り囲んでいるというのに……」
「もう私たち……お終いかも……」
「俺が行く……」
「ブラック……」
「俺がみんなを助ける……」
「ぶ、ブラックー!!!」
「みんな、またな……」



次回「ブラック夕日に死す」お楽しみに







「……脚本が悪いな。あいつらはこんなにカッコよくない」
「俺もそう思います」
「第一オレが活躍しないのがおかしい」

ここは敵のアジト。
チャンネルの空き電波を利用してでこっそりOFFレンジャーのアニメが放送されているのだった

「普通はこのオレが主役だろっ!なんであんな奴らがっ!」
「いや、だって題名がOFFレンジャーですから」
「オレもアニメで活躍してぇなぁ……」
「無理でしょうね。我々絵が下手ですから」
「オレが女の子とイチャイチャするアニメ……う~ん……最高だぜ」
「無理っすね」
「わかってるよ……」
「とりあえず。祈りましょうよ アニメ化するのを」
「はぁ~あ……いいなぁあいつら……」




一方ここは指令本部
「やったよ!視聴者 15人にUPだ!」
「凄いじゃん!こりゃぁゴールデンも夢じゃねぇな」
「でもオレ次回死んじゃうんだろ……?」
「甘いな……ブラックは2話死んだ事になっておいて俺らが再びピンチになる」
「ん」
「そこでお前が登場だ!みんな!待たせたな!みたいに!」
「おぉ~!すげぇ!」
「だろ?だろ?」
「じゃぁ製作スタート!ホラホラ!目指すは視聴者17人!」
「オーッ!!」
「じゃぁ脚本を入れて……スイッチを押せば完成ですね」
「いいもの作ったねブラック」
「まぁね」





「なるほどな……あいつらああやってアニメ作ってたのか……」
「ずいぶん知能犯ですね」
「ということはだ……オレがちょっとあれをいじれば……」
「何する気ですかタイガ様」
「まぁ見てろ。行動は夜!あいつらが帰ってからだ……」



夜。

「じゃぁそろそろ帰ろうか」
「じゃぁ製作はまた明日ね」
「OK~」

夜中に忍び寄る黒い影……。

「いいか?お前ら」
「OKです脚本も完成しました」
「何々?オレがOFFレンを倒して女の子とイチャイチャする話か。よくやった昇給だ」
「ありがとうございます」
「よしよし……これを入れて……こうだよな……」

「タイガくん……私あなたの事が好きだったの」
「いいよいいよ。オレの元においで」
「あぁ、タイガくん……」
「もう離さないよベイビー」

【製作完了 放送予定日確認】

「オ、オレかっこいい~!!ベイビーだぜ!?ベイビー!」
「そ、そうですね……」
「ダセェ……」
「ん?」
「あぁ、いえいえ」
「さて、じゃぁ帰るぞ」
「放送が楽しみですね」
「あぁ、まったく……」





月曜日

「……まだかなまだかな~♪オレのアニメはまだかな~?」
「今日はしないんじゃないですか?」
「そ、そうかもな。あぁ楽しみだな~……」



火曜日
「……まだかなまだかな~♪オレのアニメはまだかな~?」
「深夜3時って言うのもキツイっすね」
「まぁ、いいじゃんいいじゃん」



水曜日

「……まだかなまだかな~♪オレのアニメはまだかな~?」
「この前はいつやりましたっけ?」
「さぁ……忘れちまった」



木曜日
「……まだかなまだかな……オレのアニメはまだかな……」
「金曜日じゃあありませんでしたっけ?」
「そ、そうだっけ……じゃぁ明日だな。うん」

挿絵


金曜日
「……まだかな……まだかな……オレのアニメは……まだかな……」
「あと2日ありますって。安心してくださいよ」
「そ、そうだよな……」



土曜日
「まだかな……まだかな……オレの……ニメ……かな……」
「きっと明日ですよ明日。録画準備しておきましょう」
「そ、そうだよな……」



日曜日

「ま……かな……だ……な……オレの……メは……かな……」
「しませんね……」
「ぐっ……」
「OFFレンの奴ら気づいたんじゃないですか……?」
「ぐっ……」
「諦めましょう」
「ぐぐぐぐ……」

バタッ
「タイガ様悲しみのあまり倒れちゃったよ……」
「部屋に運んでおこうぜ……」






一方OFFレン側

「もうアニメ飽きちゃったよね~」
「ホントホント」
「次何やる?」
「ラジオドラマとか」
「あ、楽そう」
「じゃぁ全部初期化しますね」

【データー初期化】

「あいつら……飽きっぽすぎる……」